一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、食品のロス・廃棄の削減が環境にも人にも利益になるとの分析結果を発表
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2013.06.20 【情報源】国連/2013.06.05 発表
国連環境計画(UNEP)と世界資源研究所(WRI)は、国連食糧農業機関(FAO)の研究を基に、報告書「食品のロス・廃棄を削減する (Reducing Food Loss and Waste)」を発表した。世界の農業で生産された食糧は熱量にしてその4分の1がロスや廃棄という形で失われている。世界の人口は増え続けており、食糧需要がこのまま増え続ければ2050年には世界全体で熱量にして2006年比約1.6倍の食糧が必要になる。ただし、ロス・廃棄の量が半分に減れば、2050年に必要とされる増加分の5分の1を減らすことができるという。水やエネルギー、農薬、肥料の使用削減にもつながり、環境面で利益になるだけでなく、金銭的な節約により人にも利益になり、世界の食糧安全保障面でもプラスになる。報告では、トレーの使用をやめて「量り売り」を導入し、年間で約13トンの食品廃棄削減、10万リットル以上の節水、7万9000ドルの節約を達成した大学などのケーススタディのほか、食品のロス・廃棄の測定、監視、報告の方法に関する国際基準の策定など、提言も示している。【国連環境計画】