一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU 水浴場の水質に関する年次報告書を公表
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2013.06.07 【情報源】EU/2013.05.21 発表
欧州委員会は、欧州環境庁がまとめた年次報告書「2012年水浴場の水質」を公表した。欧州環境庁は、毎年、EU加盟国27ヶ国とクロアチア、スイスにおける2万2000地点以上の水浴場の水質データとそこでの排水や飼育を要因とする細菌汚染データを、現地の所轄省庁から収集している。今回のデータは2012年夏に調査されたものであり、対象水浴場の3分の2が海岸であり、残りは河川や湖である。これによると、2012年は、94%の水浴場が水質の最低基準を満たし、78%の水浴場が優れた水質基準を満たしているという結果になった。最低基準を満たした水浴場の数は、前年と比較し、2%近く上昇している。キプロスとルクセンブルクでは、全水浴場において高い水質基準を満たした。また、マルタ、クロアチア、ギリシャ、ドイツ、ポルトガル、イタリア、フィンランド、スペインの8ヶ国における優れた水質基準を持つ水浴場の数は、EU平均以上となった。前年よりも結果は改善し、水浴場水質管理指令が制定された1990年の監視開始から、良い傾向に発展をしていることが明らかになった。全体的に改善されたものの、2%近くの水浴場の水質が低いことが示されている。特に、ベルギー(12%)、オランダ(7%)、イギリス(6%)における水浴場の水質の低さが指摘されている。これらの水浴場のうちいくつかは、2012年の水浴シーズンの間、閉鎖されなければならなかった。全体的に、海水浴場の水質は良く、95%以上が最低水質基準を遵守し、81%が特に優れているとされた。【欧州委員会環境総局】