一般財団法人環境イノベーション情報機構
OECD、化学物質の有害性予測ツールを改良
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2012.11.16 【情報源】その他/2012.11.05 発表
経済協力開発機構(OECD)は、化学物質の有害性を予測するツール「QSARツールボックス」ソフトウェアの最新版を発表した。このソフトウェアは、従来実験室で行われてきた化学物質の試験と異なり、化学物質の構造から性状を予測するもの。各国の政府機関や化学物質に関わる産業は、消費者が使う化学物質の安全性を確認するため、毎年数百万ドルもの費用を費やして試験を行っているが、このソフトウェアを用いたコンピュータ・モデルはそれらの代わりに使えるため、試験に要する時間と費用、動物実験を減らすことができるという。OECDは、試験の数を減らすため、2008年にこのソフトウェアの初版を発表した。今回の最新版では、各国政府やNGO、化学産業等の協力により、様々な機能が加えられた。ソフトウェアはOECDのウェブサイトから無料でダウンロードできる。QSARツールボックスはOECDの化学物質プログラムの一部として開発されている。このプログラムは、各国政府や産業が、もっとも費用対効果の高い方法で化学物質のリスク評価・管理できるよう1978年から活動している。【経済協力開発機構(OECD)】