EU、改正セベソ指令が施行、市民に対する大規模災害の危険情報の提供が改善
欧州委員会は、産業施設周辺住民に対する大規模災害の危険に関する情報提供の改善を含む、改正セベソ指令(セベソV指令、大規模事故災害防止指令)の施行を公表した。ここでは、化学品に関する欧州連合の分類の考慮に関する技術的なアップデートの他に、市民に対し、特に次の4点の改善を提供している。●近隣の産業施設の活動による危険や事故時の対応方法に関する情報入手の改善、●セベソ指令対象施設の建設計画における影響を受ける人々の参加に関する効果的な規則、●情報や参加が十分に保証されていない市民の司法へのアクセス、●安全を効果的に実行するため、施設所有者による点検に関する厳格な基準。また、今後、リスクに関して公開される情報は電子情報として提供することが求められる。さらに、施設所有者は、緊急警報の作動や大規模災害の際の住民の行動について情報提供することが求められる。そして、所轄官庁にも、災害発生時に影響を受け得る全ての住民に対し、最重要対策を提示することが求められる。また、土地利用計画に関する法律を変更することにより、新規施設やインフラストラクチャーの計画時には、近隣施設との適切な距離を離すことが求められる。また、計画やプログラムに関する公的な公聴会に関する手続き規則は厳格化される。さらに、所轄官庁と施設所有者は、大規模災害のポテンシャルを評価し、その対策を採用する際は、施設近辺の施設に対する潜在的なリスクについても考慮することが求められる。加盟国は、これらの規定を2015年6月1日以降、適用することが求められる。【欧州委員会環境総局】
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