一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州環境庁、加盟国11か国で長距離越境大気汚染条約に基づく汚染物質上限値を超過
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2012.08.17 【情報源】EU/2012.07.30 発表
欧州環境庁は、「長距離越境大気汚染条約に基づくEU排出インベントリ年次報告書1990−2010」を公表した。これによると、硫黄酸化物(82%減)、一酸化炭素(62%減)、非メタン揮発性有機化合物(56%減)など多くの大気汚染物質は過去20年間で減少したものの、デンマークとスペインが3物質、ドイツが2物質など、EU加盟国11ヶ国において、長距離越境大気汚染条約で定められた大気汚染物質排出上限値を超過していることが示されている。これらの汚染物質の排出源は、主に道路輸送、家庭、発電所、農業などとなっており、呼吸障害や酸性雨、富栄養化の問題を引き起こす要因となる。さらに、家庭や特定の産業部門を排出源とする重金属や残留性有機汚染物質の排出増加も報告されている。【欧州環境庁】