欧州議会、廃棄物の適切な管理を求める決議を採択

【ごみ･リサイクル その他(ごみ･リサイクル)】 【掲載日】2012.02.21 【情報源】EU／2012.02.02 発表

　欧州議会は、2012年2月2日、EU各加盟国に対し、すべてのEU廃棄物管理法、特に2008年EU廃棄物枠組指令を遅滞なく国内に適用し、廃棄物の適切な管理を実施するよう求める決議を採択した。廃棄物枠組指令はリサイクル、リユース、回収の目標を定め、国内管理計画と抑制プログラムを導入したもの。この指令を国内法化する期限は2010年12月であったが、これに従った国はわずか6カ国に過ぎない。
　決議では、効率的な廃棄物管理には投資が必要だが、「雇用と収入増の機会にもなる」ことを強調。リサイクル産業には最大50万人の雇用創出の可能性があるという。また、廃棄物の分別とリサイクル率向上のため、EU共通の色識別方式を提案するとともに、欧州委員会に対し、埋立処分場の立地や、住宅・学校等からの距離について明確な基準を提案するよう求めた。
　さらに決議では、廃棄物管理に係る組織犯罪を防ぐ措置を求め、廃棄物管理のため企業に割り当てられる公的資金の使途についての監視を要請した。
　この決議は請願委員会にEU市民が提出した請願に対応したもの。EU市民または住民は、直接関係する問題について欧州議会に請願を提出することができ、請願委員会は、2004年から2010年までの間に、EUの廃棄物処理に関する法律の違反について114件の苦情を受け付けた。【欧州議会】