一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界資源研究所、生態系にとって深刻な問題は、人口増加より大量消費のライフスタイルとの論評を発表
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2011.11.28 【情報源】その他/2011.10.26 発表
世界資源研究所は、人口増加より中産階級以上の人々の資源多消費型のライフスタイルの方が地球生態系への負荷が大きいとする論評を発表した。世界の人口は2011年10月末には70億を超えると推計されており、自然資源の枯渇等が懸念されている。また現代のライフスタイルを支えている地球の生態系サービスの60%は、すでに人間の過剰利用によって劣化している。しかし新興国を中心に世界中で中産階級が急激に拡大しており、中産階級のライフスタイルが自然資源に及ぼす影響の方が、人口増加よりも深刻な問題だという。各国政府や企業は、自然資源の消費を縮小する方法を模索し、最終的には資源消費とライフスタイルや経済成長とをデカップリング(切り離す)しなければならない。貯蔵施設の改善による食料損失の低減や、啓蒙活動などによる食品の大量廃棄の削減をはじめ、栽培パターンの変更や点滴灌漑の導入による水の利用効率の改善など、地球に負担をかけず、地球規模で是正措置をとることが重要であり、食料供給や水利用など、きわめて重要な分野において、すぐにでも取り組むことが可能であるという。【世界資源研究所(WRI)】