一般財団法人環境イノベーション情報機構
韓国環境部と公共6機関、環境配慮型塗料の使用に関する自主協定を締結
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2011.07.29 【情報源】その他/2011.07.14 発表
韓国環境部(MOE)と公共6機関(韓国道路公社、韓国土地住宅公社、仁川都市開発公社など)は環境配慮型塗料の使用に関する自主協定を締結した。塗料のうち油性塗料では、希釈に用いる有機溶剤中にトルエンやキシレンなど揮発性有機化合物(VOC)が含まれており、これが大気中に排出されてオゾンを生成し、シックハウス症候群の原因となる。首都圏大気環境庁によれば、2007年の首都圏のVOC排出量29万トンのうち37%が塗料の使用に由来するという。MOEは2005年以来、首都圏の大気環境改善策を実施しており、VOC含有量制限や水性塗料の使用拡大、技術開発支援により、2014年までにVOC排出量65%削減を目指しているが、環境配慮型の塗料は価格面で一般あるいは水性の塗料より高くつき、品質・速乾性では油性塗料に劣るため、普及は進んでいない。そこで、MOEは公共機関と自主協定を結び、関連企業の自主参加も促して、環境配慮型の塗料の普及を図ることにした。
自主協定の下、参加機関は環境配慮型塗料の購買計画を策定・実施してその結果をウェブサイトで公開し、政府は技術開発支援や情報提供、優良事例の発掘により枠組の戦略を立ち上げる。同協定は年間250トンのVOC排出削減につながり、環境配慮型塗料の普及と技術開発促進に貢献すると期待される。【韓国環境部】