一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、船舶燃料における硫黄含有量の削減を求める提案を提出
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2011.07.28 【情報源】EU/2011.07.15 発表
欧州委員会は、船舶燃料の硫黄含有量の削減を求めて、動力用特定液体燃料と特定液体燃料の硫黄含有量削減に関するEU指令(1999/32/EU)の改正を求める提案を公表した。これは、国際海事機関(IMO)の新基準をEU法に転換するもの。提案によると、バルト海、北海、ドーバー海峡といった脆弱な地域においては、船舶燃料において認可される硫黄含有量 は、これまで1.5%であったが、2015年1月1日以降、0.1%に下げられる。他地域では、これまで4.5%であったが、2020年1月1日以降、0.5%に下げられる。また、船舶には、低硫黄含有燃料の代替として、同等の価値を持つ排ガス浄化装置などの利用が許可される。さらに、報告書作成形式や検査形式の統一、並びに国際基準に基づいたサンプリングに関する規定が含まれている。欧州委員会は、これらの変更点を2015年から2020年にかけて段階的に導入することを求めている。この提案を導入することにより、硫黄排出量は90%、粒子状物質を80%は削減されるとしている。【欧州委員会環境総局】