一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界資源研究所、再生可能エネルギー発展に向け送電網の改善が必要と報告
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2011.04.25 【情報源】その他/2011.04.12 発表
世界資源研究所は、再生可能エネルギーと送電網の関係を、EU、中国、アメリカについて分析した報告書を公表した。再生可能エネルギーによる発電施設が各所で増加するにつれ、その電力を既存の送配電網にどのように統合するかという新たな問題が浮上している。太陽光、風力、波力といったエネルギーは、発電施設の立地が産業集積地や都市部から離れていること、また日照や風速に依存するため出力が一定せず、その対策として発電施設の数と地理的範囲の拡大が望ましいことなどから、長距離の送電網が必要になる。しかし国や地域間の規格やコストの差が障害となって大規模な送電網の設置は難しく、再生可能エネルギーが大きく発展できないでいるという。また、施設建設の恩恵が、地元でなく国や都市部に流れるとして、地元が受け入れを嫌うという政治的問題もある。報告書では、それぞれの背景の中でこうした問題を抱えるEU、中国、アメリカの課題を分析し、活気ある再生可能エネルギー産業を築くためには、まず送電システムから改革しなれればならないとしている。【世界資源研究所(WRI)】