一般財団法人環境イノベーション情報機構
2℃目標達成のためには 世界各国の一層の取り組みが必要
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2010.04.05 【情報源】国連/2010.03.25 発表
コペンハーゲン協定において、世界の平均気温の上昇を2℃以内に抑えることで各国は合意したが、さらなる取り組みが必要であることが、国連環境計画(UNEP)とロンドン大学経済・政治学部グランサム研究所の分析で判明した。UNEPとニコラス・スターン博士らの研究によると、コペンハーゲン協定に基づいて提出された各国の計画では、強い意図を持って削減に取り組めば、2020年には温室効果ガスを年間48ギガトン(CO2換算)に削減することができるという。何もしない場合には、2020年の排出量は55.9ギガトンとなる見込みで、それよりも6.7〜7.7ギガトン削減できることになる。
これは年間排出量を44ギガトンに削減するという目標には達しないが、2020年以降数十年の間に、少なくとも毎年4%削減すれば、2℃目標を達成できる可能性もある。
108カ国がコペンハーゲン協定に参加し、世界の温室効果ガス排出量の8割を占める74カ国が、協定の付表に示された目標や行動計画を提出している。
コペンハーゲン協定では、2℃目標を達成するためのプラットフォームを提供している。途上国が低炭素成長へ移行するために、次の3年で300億ドルが必要で、2020年までに年間1000億ドルが必要となる。国連の潘事務総長は、途上国への資金提供に関するハイレベル諮問グループを設立し、国際通貨基金(IMF)は同基金の特別引出権を基礎とした「緑の基金」の可能性について検討している。【UNEP】