一般財団法人環境イノベーション情報機構
固定型ディーゼルエンジンの排気ガス規制を確定
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2010.03.02 【情報源】アメリカ/2010.02.18 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、特定の固定型ディーゼルエンジンから排出されるホルムアルデヒド、ベンゼン、アクロレインなどの大気汚染物質を削減するための基準を初めて設定した。これらの汚染物質は、ガンなどの深刻な健康問題や環境への被害を引き起こすおそれがある。排気ガス基準は、既存のディーゼルエンジンのうち、一定の基準(使用年数、サイズ、使用法等)を満たすものに適用されるが、EPAの推計によると、こうしたエンジンは工業施設や農業施設の発電設備などで90万台以上が利用されている。大型の固定型エンジンの所有者や利用者は、新しい排気ガス基準を満たすために、排気システムに触媒装置を装備するなど排出対策を講じる必要がある。
EPAでは、今回の新しい規則が2013年に完全に実施されると、有害大気汚染物質の排出量を年間1000トン、粒子状物質を2800トン、一酸化炭素を1万4000トン、有機化合物を2万7000トン削減することができると見込んでいる。
なお、EPAでは、ガソリンや天然ガス、埋立ガスなどを利用する固定型ガスエンジンについても、8月10日までに排気ガス基準を設定する予定。【EPA】