一般財団法人環境イノベーション情報機構
UNEP 2009年の活動の概要を公表
【環境一般 その他(環境一般)】 【掲載日】2010.01.12 【情報源】国連/2009.12.31 発表
国連環境計画は、2009年が環境にとって忙しい1年だったとして、1年間の活動の概要を公表した。主な出来事は以下の通り。1月:アフリカに生息するゴリラの保全のための普及啓発と資金調達を目的として,国際ゴリラ年が宣言された。
2月:オーストラリアのシドニー市などがUNEPの気候中立ネットワーク(CN Net)に参加。2009年は気候中立ネットワークが急成長し、10カ国,3地域,16都市、100の企業、国連組織、NGOなど200団体が参加するまでになった。
また、環境大臣が参加したUNEP管理理事会で,有毒な水銀の世界的な取り締まりについて合意がなされた。
3月:3月28日の「アース・アワー」キャンペーン(地球温暖化防止のための世界規模の消灯キャンペーン)に国連が初めて参加した。
4月:4月23日〜24日に,パリで「グローバル企業環境サミット(B4E)」が開催され、700人以上が参加。
また、2009年地球大賞受賞者を発表した。
国連の潘事務総長が「協定に合意を!(Seal the Deal!)」キャンペーンを宣言し、キャンペーンが開始された。
5月:モルジブが気候中立ネットワークに参加し、国家として初めて、10年以内に、炭素中立を目指すことを宣言した。
また、ストックホルム条約締約国会議で,DDTと9種類の残留性有機汚染物質(POPs)の使用の削減に向けて合意がなされた。
「国際生物多様性の日」には、世界規模で外来生物問題について注意を払うよう訴えた。
6月:「世界環境デー」に世界各国から数千人が参加。公式式典の開催国となったメキシコのカルデロン大統領は、温室効果ガスを自主的に毎年5000万トン削減する計画を発表した。
また、毎年6月8日を「世界海洋デー」とすることを国連が公式に宣言。
7月:国際アグロフォレストリー研究所とともに、グリーン農業の実践を呼びかけた。
8月:地球温暖化をテーマにした、これまでで最大の子供会議「トゥンザ国際子供・青年会議」を韓国のテジョンで開催した。10〜24歳の子供・青年約700人が参加した。
9月:国連の潘事務総長が北極を訪れ,北極の氷の上から気候変動対策を呼びかけた。また、9月21日〜25日に第1回目の世界気候変動週間が開始された。
2006年に開始した「10億本の植樹キャンペーン」で,目標とした70億本の植樹を達成した。
10月:UNEP、世界食糧機関(FAO)、ユネスコ(UNESCO)の政府間海洋学委員会は、世界の運輸部門が毎年排出するCO2排出量の半分を、海藻やマングローブなどの海洋生態系が吸収・固定化していると推計する報告書「ブルー・カーボン:炭素固定化における健全な海洋の役割」を公表した。
11月:アルゼンチン,カンボジア,エクアドル,ネパール,スリランカが,国連REDDプログラムに参加した。
12月:第15回気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)に参加する400名以上が、CO2を排出しない列車「気候特急」に乗り込み、デンマーク・コペンハーゲンに向かった。また、「協定に合意を!(Seal the Deal!)」キャンペーンの下、何千人もの人々がバナーに署名を行った。
COP15で、締約国は,「コペンハーゲン協定」に留意(take note)することで合意した。【UNEP】