一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU PM10基準の達成期限の延長申請 ほとんどを却下
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2009.12.22 【情報源】EU/2009.12.11 発表
欧州委員会は大気質指令に基づく大気質基準の達成期限の延長を求めるブルガリア、ポーランド、イギリスの申し出に対し、ほとんどを却下する決定を採択した。この決定では、浮遊粒子状物質(PM10)に関する大気質基準について、97カ所の区域等を一時的に例外として達成期限の延長を認めるかどうかが問題となっていた。欧州委員会はポーランド国内の5つの区域についてPM10基準の達成期限延長を認めたが、これ以外のポーランド、ブルガリア、イギリスの要求はすべて却下した。2009年には20件の決定が採択されており、これまで、ドイツ、イタリア等で48区域が達成期限の延長を認められている。
2008年大気質指令では、厳しい条件の下、PM10やNO2等の基準の達成期限に延長を認めている。ただし、EU域内の多くの大気質区域では達成期限延長の要件を満たしていないか(データの不足、または計画中の対策の下で達成期限を延長しても目標を達成できる見込みが無い)、あるいは既に基準値を達成していると見られることから今回のような結果になった。【欧州委員会環境総局】