一般財団法人環境イノベーション情報機構
EPA、MTBE汚染回復のため、州への100万ドルの補助金を創設
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2001.04.04 【情報源】アメリカ/2000.11.02 発表
11月2日、EPAは、閉鎖された地下石油タンクを浄化するため、10のコミュニティーに対する補助金を公表。この新プログラムは、USTフィールド(USTfields)と呼ばれ、MTBE(Methyl Tertiary Butyl ether:無鉛のアンチノック用ガソリン添加剤、酸素添加剤)を添加した燃料による土壌汚染、地下水汚染の回復に重点を置いている。
同プログラムは、EPAのブラウンフィールド・プログラムと同様、土地等の浄化を計画し、地下水汚染を防止し、人の健康を保護し、将来の地域経済の発展を目指すパイロット・プロジェクトのために、州に対して補助金を提供するもの。
カリフォルニア州オークランドなど、今回指定された10地域には、閉鎖されたタンクのアセスメント及び浄化のために、それぞれ10万ドル(1100万円)が補助される計画である。
2001年には、EPAはさらに40のUSTフィールド・パイロット・プロジェクトを選ぶ予定である。
これらのUSTフィールド・パイロットは、ブラウンフィールド・アセスメントなどEPAの既存の浄化及び再開発パイロットを補足するものとなる。油による汚染は、EPAのスーパーファンド及びブラウンフィールド・プログラムでは、スーパーファンド法の石油に関する除外規定に従って、浄化の対象から一般的に 除外されている。この結果、閉鎖された地下の貯蔵タンクや土地の浄化、再開発が遅れていた。
なお、MTBEは、1990年の大気浄化法改正の際、議会が、ガソリンの清浄燃焼を促進するために、ガソリンに酸素を添加するよう求めたことから使用されている。しかし、地下水や水源を汚染する可能性が指摘されていることから、EPAは、MTBEを再生ガソリンから除去するよう議会に要請し、補助的措置として、有毒物質コントロール法(the Toxic Substances Control Act)に基づき、MTBEを規制すべく取組始めている。【EPA】