一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス 粒子状物質基準の達成期限延長について意見募集
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2009.02.06 【情報源】イギリス/2009.01.27 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省は、粒子状物質(PM10)に関する大気質目標の達成期限の延長を欧州委員会に申請するに当たり、意見を募集する。粒子状物質(PM10)は大気中に浮遊する、煤や塵といった直径10ミクロン以下の粒子。交通機関、工場、建設現場等様々なところから排出され、風に乗って近隣の国へも運ばれる。2005年にEU大気質規制が施行されて以来、多くのEU諸国がPM10の基準値を超えてしまっており、欧州委員会に達成期限の延長を求める必要性が出てきている。2007年にはEU27カ国のうち、24カ国で基準値を超過していたと報告されている。
イギリスのPM10濃度は減少傾向にあるが、2005年の施行以来、8地域で基準値を超えていることが欧州委員会に報告されている。2011年まで延長が認められれば、(1)自動車の排気ガス基準に関するEU指令、その他の大気質指令の履行、(2)ロンドン市の混雑税や、低排出ゾーン、バス・タクシー排出戦略などによる改善、(3)低/ゼロ硫黄燃料の導入、(4)各地方自治体による粒子状物質汚染対策行動計画の実施(交通機関対策、土地利用計画や開発許可等の措置)を通して、EUのPM10基準値を達成したいとしている。
意見の募集は2009年3月10日まで。意見募集を締め切り次第、イギリスは速やかに延長の申請を提出する予定だ。【イギリス環境・食糧・農村地域省】