一般財団法人環境イノベーション情報機構
フランス 国内の湿地の変化に関する調査結果を公表
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2008.01.09 【情報源】フランス/2007.12.20 発表
フランス環境研究所(Ifen)の情報誌「キャトルパージュ」第122号に、1990年から2000年までの国内の湿地240万ヘクタールの変化に関する調査結果が発表された。混乱状態は過去と比べて全体的には減少したが、高い水準で続いている。
この10年間、人間活動に伴う湿地への負荷は、全体的にやや高まった。最も負荷の高い地域は、地中海沿岸部と渓谷内の沖積地である。こうした地域からなる自然環境の面積は、それ以前の10年には減少していたが、この10年間は全体的に保全状況が安定している。これらの地域の4分の3はほとんど変化していない。しかし、その内30%については、湿原、泥炭地等に変化が見られた。
半分以上のケースでは、環境保全状況が安定していた。約3分の1が悪化、10分の1が回復傾向にあった。2000年についてみると、淡水の湿地は、塩水の湿地より環境状況が悪化していた。
2000年に観察された湿地のほとんどは、1種類または複数の種類の動植物の繁殖に関係している。
観察された湿地は最近、保護管理の恩恵に預かるようになったところも多く、2007年には面積の70%が保護管理の対象となった。こうした地域を保全し、機能を保持することは、生物多様性の保全、さらに2015年に水域の状況を生物学的に健全な状態にするという目標に応えるためにも重要な意味を持つ。【フランス エコロジー・持続可能な開発国土整備省】