一般財団法人環境イノベーション情報機構
環境閣僚理事会 芝刈り機等の大気汚染規制に合意
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2001.11.07 【情報源】EU/2001.10.29 発表
EU環境閣僚理事会は、10月29日、ガソリンエンジンを備えた小型機械(芝刈り機、チェーンソー、除雪機等)に対する排気ガス規制に合意した。世界的に見ると、こうしたエンジンは毎年2500万台生産されており、すべての揮発性有機化合物(VOC)排出のうち10−15%の排出源となっている。その結果、呼吸器に悪影響を及ぼす地上レベルオゾンの生成に寄与している。
規制は2段階に分けられ、第1段階は指令施行後18ヶ月以内に適用される。第2段階は2004年から2008年の間にエンジンのタイプに応じて実施される。第2段階では、もっとも小型の機械に用いられれているエンジン(いわゆる「携帯エンジン」)からの排出は、今日のレベルから80−85%の削減となる。加えて、技術改良により約30%も燃料を節約できるという。
なお、欧州委員会の当初案では、柔軟性のある「平均化及びバンキングシステム」が含まれていたが、これは認められなかった。平均化システムは、生産者が市場で流通させる全エンジンの排出「平均値」が基準に適合していればよいとするもの。また、バンキングシステムは、排出上限値に近い他のエンジンを用いることを代償として、生産者に、第2段階規制値に適合しないエンジンを市場に流通させることを許すもの。
欧州委員会側は、EU環境閣僚理事会が、次の読会でこの制度を承認するよう期待しているという。【欧州委員会環境総局】