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環境ニュース[海外]

中国 汚染物排出権を市場取引 杭州の実験でより明確化

エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2007.05.29 【情報源】中国/2006.10.13 発表

 『杭州市主要汚染物排出権取引管理弁法』は先日、浙江省杭州市政府の認可を得て、実施された。同規則の目標は、主要汚染物排出権の取引を通じて、少ない費用で主要汚染物総量を最大限抑制することである。同規則では杭州市行政区区域内での二酸化硫、CODアンモニア窒素など主要汚染物の排出権取引を規範化する。この取引は、区域環境容量と主要汚染物総量規制目標に基づき、環境質が機能区域基準を満たすという前提で主要汚染物排出枠の売買を行う。また同規則では、主要汚染物排出権取引により汚染排出企業の環境保護法的義務を免除しないと規定した。
 汚染排出会社に生産転換、破産、閉鎖などの変更が発生すると、その割当排出量の無償分は現地環境保護行政主管部門が回収し、有償購入分は当地環境保護行政主管部門が購入する。ただし規定によると、同じ市地域内で移転した汚染排出企業はその割当排出量を保留できる。
 具体的には、環境保護行政主管部門が競売、入札、無償配分、買戻し、回収など方式で割当排出量の配分と調整を行う。汚染排出企業間の総量調整は、環境保護行政主管部門の指導のもと、公開取引を行う。同規則では、主要汚染物総量の配分と排出権取引の指導価格は、主要汚染物の削減コスト、取引双方の所在地の環境質と総量規制目標及び市場状況などの要素により定めるよう求めている。双方は取引合意後、買い手側は環境影響評価資格を持つ機関に主要汚染物排出権取引の実行可能性評価を行う。
 同規則は、排出権取引市場価格を不法に操作する、取得した割当排出量を利用して競合他社の市場取引を妨害するなどの行為を禁止している。【中国環境報】

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