中国　政策的措置で炭鉱ガス利用を加速　炭鉱ガス発電に電力網接続優先措置

【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2007.05.25 【情報源】中国／2006.07.26 発表

　中国の炭鉱ガス埋蔵量は36兆立方メートルあり、陸上の天然ガス埋蔵量に相当する。これらの資源は有効な開発がされておらず、石炭採掘に脅威を与えている。中国は一連の政策措置を打ち出し、炭鉱ガス抽出利用の加速を奨励した。
　中国政府は新政策により炭鉱ガスと天然ガスの輸送パイプ建設を計画している。処理後、規定基準を満たした炭鉱ガスは、優先的に天然ガスパイプ及び都市公共ガスパイプに供給される。炭鉱ガスの販売価格は需給双方の協議により決定され、各級価格主管部門が監督管理を強化して、無秩序な競争を防止する。石炭企業は炭鉱ガス発電を利用し、自給できるようにする。余分な電力を電力網に接続する場合は、電力網企業が優先的に接続するようにして、市場競争を免れる。
　新政策は、次のことを明確にしている。[1]炭鉱ガス抽出利用に対する税収優遇政策を実施する。具体策は財政部・国家税務総局・国家発展改革委員会によって作成される。[2]炭鉱ガス抽出利用プロジェクトの建設用地を優先分配する。[3]石炭企業が受領した安全費用は炭鉱ガス抽出システム建設に活用できる。[4]炭鉱ガス抽出利用の科技資金投入を強める。[5]各級地方政府は炭鉱ガス抽出プロジェクトに資金援助や借款補填を行う。
　中国の炭鉱ガス抽出利用は近年一定の進展を挙げている。昨年、全国炭鉱ガス利用量は10億立方メートルを超えており、今年の目標は14億立方メートルである。【中国環境報】