中国 山西省：環境部門と金融部門が連携　環境違反事業に融資せず

【エコビジネス 環境と経済】 【掲載日】2007.04.12 【情報源】中国／2006.06.09 発表

　先日、山西省環保局と中国人民銀行太原中心支店は「国家環境保護政策の実行と貸付リスク抑制に関する問題についての通達」を共同で出した。地方各級の環境機関に対し環境影響評価制度を実施しない事業を厳しく取締り、環境影響報告書（表）の審査と取締の状況をすぐに現地の人民銀行と関連の金融機関に知らせるように求めた。環境保護設備事業が主体工事と同時に完成していない、または完成したが環境検収に不合格なものを、審査担当の環境機関がすぐに現地の人民銀行と関連の金融機関に知らせなければならない。環境法執行の検査で、国家規定に違反して資源をひどく浪費し、環境を汚染し、人体健康に害もたらす製品を生産する企業や汚染がひどく、処理能力のない企業を法に基づいて閉鎖また生産禁止させ、その処分決定を現地の人民銀行と関連の金融機関に知らせる。環境機関は関連の金融機関に協力し、貸付方針の調整と貸付リスク軽減を行わなければならない。
　「通達」によると、地方各級の金融機関が融資を審査するとき、建設事業環境影響報告書（表）審査制度を実行しないものや環境保護機関から許可を受けていないものに融資しない。固定資産借款の供与と管理では、事業付属の環境事業への借款は他途使用を禁止する。建設施工中、環境事業が設計・施工要求に符合しないもの、または環境事業建設を行わない場合は、借款支援を停止する。主体工事が完成されたが環境事業が完成されていないもの、または環保工事が行われていないものは、運転資金融資を提供しない。
　「通達」は以下のことを強調している。地方各級の金融機関が制限類事業や整理類事業に対し、借款供与を厳格に規制、貸付リスクを有効に低減させる。国に禁止され、環境保護規定に違反する事業や企業には借款を提供せず、提供済み借款を取り戻す。制限類産業に対して、汚染対策と環境保護を前提に環境保護部門の審査、許可を得てから、融資を提供する。環境保護を促進し、生態環境の改善に有利な産業や製品に、貸付原則に合致し融資返済能力があることを前提にし、積極的に融資支援する。環境保護と汚染対策に関する事業や企業には、経済効果と返済能力に従い、それぞれ対応し、優れたものを支援する。
　山西省環保局と中国人民銀行太原中心支店が、地方各級の金融機関と環境部門は相互協力をより強め、貸付政策の貫徹と環境保護の強化を緊密に結合するよう求めている。【中国国家環境保護総局】