イギリス政府　農薬散布に対する新たな規制は導入せず　王立委員会報告書に回答

　「環境汚染に関する王立委員会（RCEP）」が提出した、作物への農薬散布と住民等の健康に関する報告書（2005年9月）に対し、イギリス政府は、7月20日、回答を公表した。
　同委員会が示した35件の勧告のうち、政府は、25件について、既に実施している、あるいは、今後、検討するとしている。
　農薬散布に対する住民らの純粋な心配は理解できるとしながらも、農薬担当のルーカー大臣は、こうした懸念は、地域レベルで、住民と農家の対話を通して解決すべきであり、自主的なアプローチが望ましいという考えを示した。
　また、RCEPの勧告は、安全性の観点から追加的な規制を求めていたが、科学的な助言を踏まえて検討した結果、これを支持する証拠は不十分であることが明らかになったとして、政府は、現時点では、新たな規制を導入しない方針を示した。【イギリス環境・食糧・農村地域省】