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環境ニュース[海外]

エネルギーサミット開催、エネルギー構想を作成へ

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2006.04.27 【情報源】ドイツ/2006.04.03 発表

 ドイツのメルケル首相のイニシアティブにより、4月3日、ベルリンで、「エネルギーサミット」が開催され、連邦政府のエネルギー構想について協議した。この会合には、政府、エネルギー業界、産業界、消費者団体、再生可能エネルギー業界の代表者やエネルギー研究者が参加した。
 サミットの中心課題は、「エネルギーの安定供給」、「持続可能な電力供給への投資」、「競争能力のあるエネルギー価格」、「研究体制」、「エネルギー効率」、「再生可能エネルギー」であった。エネルギーサミット報告書の概要は次のとおり。
●参加者は、エネルギー輸入への依存度の増加やエネルギー価格の上昇、地球温暖化が、エネルギー政策における重要な課題であるとの見解で一致。これらの問題を解決するために、政府も産業界も協力を惜しまないことを確認した。
 さらに、エネルギーの安定供給も地球温暖化も、EU内や国際レベルでの協力が必要不可欠であることを確認した。
●連邦政府は、エネルギー構想を2007年後半に提出する。構想の骨子は、今後数ヶ月間で、連邦政府、エネルギーサミット参加者、専門家によって作成する。
 次回のサミットは秋に開催され、それまでに3つの作業部会で、国内外の展望、研究体制やエネルギー効率について、議論が行われる。作業部会は、2006年9月までに、最終報告書及び提言書を提出する予定。
●サミットにおける具体的な成果として、電力業界は、新規発電所の建設と電力送電網の整備に、2012年までに300億ユーロ(4兆2000億円)を投入すると表明。また、再生可能エネルギー業界も、2012年までに330億〜400億ユーロ(4兆6200億〜5兆6000億円)の投資が予測できることを発表した。
 連邦政府は、建築物の改修に、年間14億ユーロ(2000億円)の補助金を用意することを発表。さらに、エネルギー研究の予算を、2009年までに30%以上増やし、2006年から2009年までに、合計で20億ユーロ(2800億円)を、新規技術の開発に投じることを表明した。
●様々な立場から、エネルギーミックスにおける原子力エネルギーの重要性を指摘する声が上がっているが、エネルギー業界が表明している新規設備による発電能力と再生可能エネルギーの発電能力は、操業が停止される原子力発電所の発電能力を遥かに超えることを指摘できる。連邦政府は、政権担当期間において、放射性廃棄物の安全な最終保管の問題の解決に尽力する。【ドイツ連邦環境省】


下記アドレス:エネルギーサミット報告書

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