一般財団法人環境イノベーション情報機構
新たな大気質戦略に向け、協議文書を公表
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2006.04.25 【情報源】イギリス/2006.04.05 発表
イギリスで、大気質戦略を見直し、新たな対策を提案する協議文書が、4月5日に公表された。過去10年にわたり、都市部の大気質は大きく改善されている。CO、1,3-ブタジエン、ベンゼン、鉛などの汚染物質は目標を達成しており、全ての大気汚染物質について、99%以上、現在の目標を達している。
しかし、呼吸器や心臓血管の問題を引き起こすおそれのある粒子状物質やNO2、オゾンについては、目標を達成できそうにない。2005年について見ると、イギリスでは、汚染により、平均的な期待生存年数が8ヶ月縮んだとされ、また、2003年には、イギリスの半分以上の自然及び半自然の生息地が過度の酸性レベルにさらされていた。
そこで、大気汚染物質への曝露を削減する一連の対策が示された。全ての対策が実施されると、2020年までに、期待生存年数を3ヶ月延ばすことができるという。具体的な対策は以下のとおり。
(1)欧州の自動車排気ガス基準、ユーロ基準の強化
(2)クリーン自動車の促進
(3)小規模燃焼施設からの排出の一層の削減
(4)船舶からの排出量削減
コメント募集の締め切りは7月11日。最終的な大気質戦略は2006年末までに発表の予定。【イギリス環境・食糧・地方省】