一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス・近隣環境浄化法 身近な騒音公害、犬による被害、落書き対策などを実施へ
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2006.04.19 【情報源】イギリス/2006.04.06 発表
近隣環境浄化法の大部分が、4月6日から施行された。同法については、既に、2005年6月および10月に、廃棄物の不法投棄、車の放置などに関する部分が施行されている。今回、施行された部分により、地方当局は、防犯警報装置による騒音公害から、ゴミのポイ捨て、ショッピングカートの放置に至るまで、一連の問題を取り締まる権限が与えられる。新たに施行された部分の主な内容は、以下のとおり。
●廃棄物
−ポイ捨てに対して、その場で徴収できる罰金の額を最高80ポンド(1万6000円)に。
−ビラ、チラシ等配布の規制
−ファーストフード店、屋台、食品移動販売車に対して、営業場所のゴミを清掃するよう要請 等
●落書き
−その場で徴収できる罰金の額を最高80ポンド(1万6000円)に。
−落書き除去通知の期間を延長し、所有者に、28日以内に歩道上の備品類をきれいにするよう要請。
●違法なポスター張り
−その場で徴収できる罰金の額を最高80ポンド(1万6000円)に。
−ポスターで利益を得る者に、除去の費用を負担させるため、課徴金を課すことができる。
●騒音
−防犯警報装置が、20分以上、鳴っている場合、地方当局は、家屋等に立ち入ることができる(強制侵入はしない)。
−防犯警報装置の誤作動による被害を減らすため、装置の所有者に、第三者に家の鍵を預け、役場にその持ち主を通知するよう求める。
●犬
−犬条例を犬管理令に代え、犬の排泄物対策、特定の場所への侵入禁止、リードの装着、一人の人間が連れて歩ける犬の数の制限といった事項に、地方当局等が対処できるようにする。
以上に対する違反者には、その場で、最高80ポンド(1万6000円)の罰金。
●廃棄物
−指定時間以外に、家庭ゴミを出した者に対して、その場で最高100ポンド(2万円)の罰金。
−未登録の廃棄物運搬企業に対して、300ポンド(6万円)の罰金。
−土地所有者が廃棄物の不法投棄を認めていたといった場合に、土地所有者に廃棄物を除去するよう命じる権限を地方当局に付与
●迷惑駐車
−2度違反した者には、その場で100ポンド(2万円)の罰金
●自動車の放置
−その場で200ポンド(4万円)の罰金
●その他
−放置されたショッピングカートの除去に要した費用を、所有者から回収
−法定迷惑行為リストに、光害や虫による迷惑(下水工事など)を追加
イギリス環境・食料・地方省は、本年から、同法が効果的に利用されているかどうか調査を行う。【イギリス環境・食糧・地方省】