一般財団法人環境イノベーション情報機構
トリノ冬季オリンピック EU環境管理・監査制度やグリーン調達を活用
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2006.01.25 【情報源】EU/2006.01.12 発表
2006年2月から3月にかけて開催されるトリノ冬季五輪及びパラリンピックは、これまで欧州で開催された主要なスポーツイベントでは初めて、本当の意味で「環境に配慮した」大会となる。両イベントは、EUにおける自主的な環境対策、特に環境管理・監査制度(EMAS)及びEUエコラベルを用いて、この目的を達成しようとしている。欧州委員会のディマス環境委員は、1月12日の記者会見で、トリノ冬季五輪組織委員会(TOROC)は、計画段階から業務の執行段階に至るまで、上記のようなEUの基準及び措置を精力的に適用してきたとして、同委員会を賞賛した。この記者会見には、TOROCのカステラーニ委員長、ピエモンテ州のブレッソ知事、国際オリンピック委員会の選手代表として、クロスカントリー・スキーのマヌエラ・ディ・チェンタ選手も参加した。
TOROCは、オリンピックにライフサイクル・アプローチを適用し、廃棄物の処理やエネルギーの合理的な使用、持続可能な移動、水の管理、自然リスクの予防、景観保全、持続可能な建造物、不可避な環境被害に対するミティゲーションや補償、温室効果ガス、オリンピック後の施設の持続可能な利用等について考慮してきた。
また、EMAS登録を、選手村や練習施設など、29の施設について、計画・建設段階で取得。大会を招致する8つの市町村もEMAS登録を行った。TOROCでは、スポーツ・イベントにおけるEMASの実施について、手引きも策定している。
さらに、EUのエコラベル制度を積極的に活用。全調達物資の38%を、EUエコラベル基準のようなクライテリアに従って調達した。【欧州委員会環境総局】