一般財団法人環境イノベーション情報機構
有害廃棄物の輸入が減少
【ごみ・リサイクル 産業廃棄物】 【掲載日】2001.08.20 【情報源】カナダ/2001.08.03 発表
カナダ連邦環境省は3日、2000年の有害廃棄物の輸入総量(約28万トン)が昨年比で29%、埋め立て用の有害廃棄物に限っては32%減少したことを発表した。環境省では削減に寄与した要因として、これまでアメリカとの間で有害廃棄物の事前処理基準などが異なっていたところ、昨年カナダの働きかけで、有害廃棄物処理、特に埋立処理の基準を改善したことが大きいとしている。
連邦政府は、輸入総量の98%を占めるオンタリオ・ケベック両州政府との協議を優先して続けており、両州政府の有害廃棄物埋立処理や汚染土壌などのガイドラインを、アメリカの基準を考慮したものに変更することを目指している。
なお、カナダ環境省は、有害廃棄物の排出、管理責任の割り当てについて、現在各州政府と協力して検討している。新ガイドラインは、有害廃棄物輸出入規則の改正という形で、カナダ環境保護法(Canadian Environmental Protection Act)に組み込ま、2002年12月には草案が完成する予定。
連邦政府では、廃棄物の到着地のある州政府の同意なしに輸入することを許可していないが、アメリカ・メキシコを含んだ北米内の廃棄物移動に関しては、北米自由貿易協定(NAFTA)のもと、「環境協力に関する委員会(Commission on Environmental Cooperation)」でさらに3カ国間合意ルール作りに向けて詰めていくとしている。【カナダ連邦環境省】