一般財団法人環境イノベーション情報機構
ホイットマン長官 ハドソン川のPCB汚染除去を決意
【水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2001.08.14 【情報源】アメリカ/2001.08.01 発表
8月1日、クリスティー・ホイットマンEPA長官は、ハドソン川のPCB汚染を、汚染者たるゼネラル・エレクトリック社に浄化するよう命じることを決定。現在、決定案をニューヨーク市、関係省庁の審査に回している。実現すれば、4億6000万ドル(575億円)以上のコストを負担させることとなる。PCBは、1977年に禁止されたが、それ以前にゼネラル・エレクトリック社が35年以上にもわたってPCBを廃棄していた。ハドソン川では、110万ポンド(約500トン)のPCBが堆積しているとされる。
昨年12月に公表した、最初の浄化計画案について、EPAは7万件以上のコメントを受け取った。ハドソン川上流域の住民からは、浚渫の環境上および経済上の影響に対する懸念が寄せられた。さらに、最近の研究は、川の浚渫の影響についての疑問を提起している。
こうした不安に対処するため、EPAは、浄化計画案を、浄化作業を定期的に評価するためのパフォーマンス基準と組み合わせることとした。検討されているパフォーマンス基準は、浚渫成分の測定だけでなく、土壌や水柱中のPCBレベルの測定も含む予定。こうした基準に基づき、EPAは、浄化の継続が科学的に妥当か、プロジェクトの各段階で判断する。さらにEPAは、情報提供のための継続的な住民関与プログラムも設けるという。
なお、最終的な決定は、9月後半になる見込み。【EPA】