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環境ニュース[海外]

アスベストの健康リスクに関する基準強化について検討を要請

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2005.11.25 【情報源】オランダ/2005.11.04 発表

 オランダ住居・国土計画・環境省のファン・ヘール国務大臣は、オランダ保健協議会に対し、アスベストの公衆衛生上、許容可能なリスクを定める基準について、強化すべきかどうか調査するよう求めた。
 これは、オランダのホール地区において、エラスムス医療センターが実施した疫学調査を踏まえたもの。この調査によると、当該地区における肺ガン及び中皮腫の罹患率は、他の地域と比べて、女性で5倍、男性で2倍ほど高かった。
 調査は、仕事上、アスベストに触れることがなく、中皮腫にかかった人を対象に行われた。1989年から2003年にかけてアスベストに曝露した女性のうち、15人に、曝露の結果と見られる胸膜の中皮腫が見られた。主な原因は、この地域で、道路や家屋に敷かれたアスベストである。ホールには、かつて、アスベストセメント企業があり、住民は、不要なアスベストのシートを無料でもらい、道路や家屋に敷いて使っていた。2000年以降は、道路や家屋にアスベストを敷くことは禁止されている。
 ファン・ヘール国務大臣は、この調査結果にショックを受け、オーファーアイセル州、ヘルダーラント州及び関係地方自治地と協力し、未だにアスベストが集中している地区の調査を実施したいとしている。
 同大臣は、対策に追加的な資金が必要な場合は用意されると約束している。例えば、住居・国土計画・環境省は、最近、アスベストによる土壌汚染を浄化するため、州が利用できるよう2100万ユーロ(約28億円)を用意した。この他にも、アスベスト敷設道路対策のために、4700万ユーロ(約63億円)が充てられている。【オランダ住居・国土計画・環境省】

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