一般財団法人環境イノベーション情報機構
北京再生可能エネルギー国際会議が開催される
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2005.11.16 【情報源】ドイツ/2005.11.08 発表
中国の北京で、11月7日・8日、北京再生可能エネルギー国際会議「BIREC2005」が開催された。これは、2004年6月にドイツで開催された「renewables 2004」のフォローアップ会議である。「BIREC2005」では、再生可能エネルギーに関する世界的な状況が初めて示された。概要は次のとおり。
●一次エネルギーの約6分の1(17%)が再生可能エネルギーで供給されている。この内訳は、小型水力、風力、ソーラー、バイオマスが2%、大型水力が6%、途上国における伝統的なバイオマス利用が9%である。
●世界全体では、160GWの電力需要が再生可能エネルギーで供給されている。この半分が途上国におけるもので、また16%が大型の水力発電である。
●再生可能エネルギーへの投資は増加し続けており、2004年には300億ドル(3兆3000億円)に達した。
●170万人がこの分野で働いており、うち90万人は、バイオ燃料の分野で働いている。バイオ燃料は、世界の動力燃料の3%を占めており、この分野での先進国であるブラジルでは、オットー・エンジン用燃料の44%を占めている。
●世界で45カ国(うち10カ国は途上国)が、再生可能エネルギー拡大のための具体的な目標設定を行っている。
また、会議の最後には、「北京宣言」が締結された。宣言では、再生可能エネルギー拡大の進捗状況を明確に把握するために、国連に審査機関を設置することが求められている。また、再生可能エネルギー拡大のためには国際協力が必要不可欠であり、そのために、研究・開発、補助金政策、財源調達及び市場の拡大の分野における、政府、経済界、関係団体の取組みの強化が要求されている。
欧州委員会のディマス環境委員も会議に出席し、オープニングセッションで演説を行った。【ドイツ連邦環境省】【欧州委員会環境総局】