産業界による環境保護への支出増加

【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2001.08.10 【情報源】イギリス／2001.07.31 発表

　イギリス環境・食糧・地方事業省は、産業界の環境保護支出に関する報告書（1999年）を公表。これによると、企業は近年、排出口での汚染浄化対策にとどまらず、環境保護を事業活動の一環として統合していく方向にうごきつつあることが分かる。
　この報告書は、イギリス企業の環境保護支出の総額を推計したもので、支出分類ごと、産業分類ごと、会社規模ごとの分析も行われている。報告書のポイントは以下のとおり。
・イギリス産業界の環境保護支出は、1999年度約４１億ポンド（6970億円）に及ぶ。
・環境保護支出が多いのは、食品・飲料産業、タバコ産業、化学産業、金属産業である。
・主な使用目的は、大気、水質の保全と、廃棄物処理・廃棄である。
・排出段階での汚染処理（エンド・オブ・パイプ処理）支出と、統合的な生産に向けた資本支出の割合を比べると、後者の割合が増加してきている。1997年度はこの比率が30%だったのに比べ、1999年度はほぼ50%となった。これは、排ガス・廃棄物を出してから処理するのではなく、環境保護を企業の事業の一環として取りこむよう推奨してきた結果である。
【イギリス環境・食糧・地方事業省】