一般財団法人環境イノベーション情報機構
サーマル・リサイクルに関する報告書公表
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2001.08.10 【情報源】フランス/2001.07.31 発表
経済・財務・産業省鉱業委員会は、産業大臣と環境大臣からの照会に応え、廃棄物処理時に発生するエネルギーの回収に関する報告書を公表した。報告書のポイントは以下のとおり。
・廃棄物エネルギーの回収は、国のエネルギー自給にとっては大きな目標にはならない。しかし、地球温暖化への配慮としては著しい効果がある。
・廃棄物焼却蒸気熱やバイオガス燃焼による「発電」は、経済的メリットがない。一方で、熱の直接利用は、経済的にも環境的にも、最もメリットが大きい。ガス供給網への精製バイオガスの混入は、有毒性に関する規制がない場合には、同様に興味深い。
・リサイクル政策については、当初は再生不可能な資源の節約のためであったが、温室効果ガス排出抑制という別の目標が現れた。この点について言えば、紙やダンボール、時にはプラスチックも、リサイクルするより焼却し熱を回収するほうがよい。また、リサイクルのための分別収集コストは、焼却と比べると非常に高い。
・バイオガスについては、コンポストのよい利用法を見つけることができれば、推奨できる。このためには、生ゴミの分別と良質なコンポストに対する配慮が必要となる。
これらの点を踏まえ、報告書では、マテリアル利用がよいのか、熱(サーマル)利用がよいのか判断するためには、コスト、関係者のメリットとの兼ね合いが基本となるとして、価値判断指標を用い、バランスのとれた判断をすることが望ましいと結論づけている。【フランス環境・国土整備省】
記事に含まれる環境用語
プレスリリース
- http://www.environnement.gouv.fr/dossiers/dechets/rapports/0107314-rapportprevot-dechets-energie.htm