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環境ニュース[海外]

EUディマス環境委員 新化学物質規制についてスピーチ

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2005.04.21 【情報源】EU/2005.04.04 発表

 欧州委員会のディマス環境委員は。4月4日、ドイツ連邦議会・州議会のキリスト教民主同盟・キリスト教社会同盟(CDU/CSU)、及び欧州議会のキリスト教民主同盟グループ(EPP-ED)の党首らによる年次会合に参加し、新化学物質規制(REACH)について演説した。
 欧州議会及び欧州閣僚理事会でのREACHに関する議論について、ディマス委員は、修正論議は大きく3つのカテゴリーに分けられると指摘。「1つは化学物質からの保護の強化に関するものである。少量の物質に関する情報の要求事項を増やす、一般的な注意義務を導入する、蓄積性のある物質の優先度を高める、より安全な代替物へ速やかに移行させる、化学物質情報へのアクセスを改善する、危険物質の評価を迅速にする、品質管理メカニズムを導入する、という提案がなされている。2つめは産業界の負担の軽減に関するものである。特定の物質群については、より簡単な方法で済ますかあるいは適用除外とする議論がなされている。その他、リスクに基づく優先順位付けの強化、企業機密の保護についても議論がある。3つめは手続の簡略化及び動物実験に関するものである。化学物質庁の役割の強化、『1物質1登録』といった提案、また動物実験を制限する提案が含まれる」と述べた。
 こうした修正案について、ディマス委員は、「EUの提案は持続可能であるように社会、経済及び環境の観点から正しい均衡点を見出さねばならない。REACHの場合、すべての関係者を巻き込み、このシステムが結果として必要とされていることを実現するために非常に幅広い協議を行ってきた」と強調。「この段階で意見を述べて将来の議論を先取りすることを控えたいが、敢えて言うならば、第1の修正カテゴリーの明確な目的にも共感しているが、第2の修正カテゴリーにおける経済的な配慮、第3のカテゴリーの手続の簡略化についても理解している。強力なEUの化学産業界の前に不要な問題を提示する気はない」と述べた。そして、「欧州委員会の提案は既に環境と人の健康の保護、一方で競争力ある産業界の必要とのバランスをとっている。修正の余地はあるとしても、このバランスを崩すことなく現行の提案から遠く離れることはできないはずだ」という見解を述べた。【欧州委員会環境総局】

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