一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、四塩化炭素の曝露対策に関する規則を最終決定
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2025.01.06 【情報源】アメリカ/2024.12.11 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、四塩化炭素(CTC)から労働者を守るための規則を最終決定した。CTCは、冷媒やエアロゾル噴霧剤、発泡剤などに用いられる化学物質を製造するための原料として使用される溶剤である。
肝臓がんや脳腫瘍などを引き起こすことが分かっており、同国ではすでに、消費者製品への使用禁止(1970年)、他の化学物質の製造に関係しないほとんどの国内用途の段階的生産中止(1996年)といった対策がとられている。
最終規則は、EPAが不当なリスクがあると判断した用途を使用中止とし、継続使用を認める用途のほとんどについて、職場における化学物質防護プログラム(吸入曝露制限や経皮吸収対策を含む)を義務づける内容である。
また、事業者は、吸入曝露制限を守るために講じた措置によって施設外へのCTC排出が増えることはないということを証明する必要があり、近隣住民の曝露対策にも配慮されている。
EPAは、重要な用途において不当なリスクがないかたちで安全にCTCの使用を続けられるようにすると説明している。
【アメリカ環境保護庁】