一般財団法人環境イノベーション情報機構
北欧閣僚理事会、2020年以降の化学物質と廃棄物の国際的ガバナンス構築へ向けた報告書を公表
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2017.01.24 【情報源】フィンランド/2017.01.09 発表
北欧閣僚理事会は、化学物質と廃棄物のガバナンスを改善するには国際的な環境法の整備が必要だとする報告書を公表した。報告書は、2020年以降の化学物質と廃棄物の新たな世界枠組みを構築する方法を探り、国連で始まる交渉の促進を目指す。2020年の新枠組み採択へ向けて、2017年2月7〜9日にブラジルで政府間会議が開始される予定となっている。この枠組みは、現在の国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ(SAICM)に置き換わり、参加国は各国の約束を果たすために国別行動計画を策定する見込み。報告書では、化学物質と廃棄物は途上国の人権保障にとって深刻な脅威になると指摘。例えば、鉛入り塗料は途上国を中心に健康に悪影響を及ぼしており、世界で年間1兆ドル近くの経済的損失を生んでいるという。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」のいくつかの目標は有害化学物質と廃棄物からの健康と環境の保護に直接関連しており、持続可能な開発のため新たな枠組みが必要とされている。【フィンランド環境省】