一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、スーパーファンドの全国優先リストに2カ所を追加、2候補地を提案
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2013.06.04 【情報源】アメリカ/2013.05.21 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、スーパーファンドの全国優先リスト(NPL)に、人の健康と環境へのリスクが大きい有害廃棄物汚染地区2カ所を追加したほか、2カ所を候補地として提案した。スーパーファンドは、極度に汚染または放棄された有害廃棄物汚染地区の調査・浄化を行う連邦プログラムである。今回追加されたのは、海軍武器工場用地(ジョージア州)と紙パルプ工場跡地(テネシー州)。EPAはNPLの全案件について、汚染の責任当事者を特定し、浄化の実施または費用負担を求めている。しかし、今回の新規案件ではその特定が困難で、今後EPAが汚染の徹底調査を行うため、浄化実施まで数年を要する可能性もある。
1983年以来、NPLには1685件が掲載され、このうち1145件は浄化作業が完了、約610件では再開発・再利用に向けて長期的対策が講じられた。同プログラムはこれまで、近隣の住民の健康や生態系への脅威の低減、影響を受けた地域の経済状況・生活の質の改善など、多大な利益を直接・間接的に人や環境にもたらしているという。【アメリカ環境保護庁】