一般財団法人環境イノベーション情報機構
EPA長官 作物内保護物質(PIPs)に関するルールにサイン
【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2001.07.30 【情報源】アメリカ/2001.07.19 発表
クリスティー・ホイットマンEPA長官は、作物内保護物質(Plant-incorporated protectants:PIPs)に関する3つの最終ルール案にサインした。これは、バイオテクノロジーを活用して、作物に防虫、抗菌などの機能を組み込むPIPsについて、EPAの監督の仕組みを明確にし、強化するものである。19日付けで連邦官報に公表された。EPAは、連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法(the Federal Insecticide,Fungicide, and Rodenticide Act: FIFRA)および連邦食物・薬品・化粧品法(the Federal Food, Drug, and Cosmetic Act: FFDCA)の下、人の健康と環境を保護するため、今日発表されたルールに基いて、PIPsを規制する。
今日の措置は、最初、1994年にEPAが提案した規制案を最終的な形にしたもの。新ルールによって、PIPsは、EPAの農薬登録審査と同様の厳しい審査を経て、連邦の安全基準に適合することが求められる。
ただし、以下3つの場合には、適用除外とされており、この点について、30日間パブリック・コメントを募集する。
1) 自然に交配する可能性のある「植物」からの遺伝子組換によるPIPs
2) 害虫などに作用を及ぼすのではなく、主に植物自体に作用するPIPs(表皮のロウを厚くするものなど)
3) ウィルスコート・タンパク質(viral coat proteins)をベースとしたPIPs
EPAは、2000年4月に公表されたアメリカ科学アカデミー(the National Academy of Sciences)の報告書「遺伝子組換作物内保護剤:科学と規制(Genetically Modified Pest-Protected Plants: Science and Regulation)」に関してもコメントを募集している。【EPA】