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環境ニュース[海外]

容器包装廃棄物令改正を閣議決定

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2001.05.10 【情報源】ドイツ/2001.05.02 発表

 ドイツ連邦政府は、新しい容器包装廃棄物令について、5月2日に閣議決定した。連邦議会及び連邦参議院で承認されれば、2002年1月1日から、環境にやさしくない全ての容器包装廃棄物にデポジットが課されることとなる。
 デポジットは、飲料缶、ワンウェイ容器、ペットボトルについて、0.25ユーロ(27円)、(1.5リットル以上のものについては、0.5ユーロ=55円)であり、返還すれば消費者の手に戻る。ワイン瓶は除外されている。
 トリッティン環境大臣は、次のように述べた。このデポジットは、消費者に最終的には返還されるものであって金銭的な負担を課すものではない。そしてまた、リターナブル瓶を使えばデポジットはかからない。そしてまた、多くの市民を煩わせている、町中に放置されている空き缶やワンウェイ容器を駆逐することになるだろう。
 また、デポジット義務は、経済界に受忍不可能な負担を強いるものでもない。連邦環境省と連邦経済省は、20億8000万マルク(1040億円)の投資総額と試算している。同氏は、この手法は、市場に出荷することを禁止する代わりにデポジットを課すという、経済活動に配慮した手法であると語っている。この制度によりリターナブルシステムの分野で雇用が創出される。また、容器包装廃棄物令の改正は、既に90年代から容器包装廃棄物令によるリターナブルシステムの保護を見込んで、リターナブルシステムに投資している中小企業の投資に報いるものでもある。
 同政令の改正は以下のような理由で必要不可欠である。すなわち、1997年以来、リターナブル利用率は、72%を大幅に下回っており、回復の見込みもない。1991年に制定された容器包装廃棄物令は、このような事態のためにデポジット制度を予定していた。現行法によっても、ビールないしミネラルウオーターについてはデポジットが課されているが、コーラ缶については課されていない。
 トリッティン環境大臣は、同政令の改正により、環境にやさしくない全ての包装容器にデポジットを、という万人の理解を得る政策を、より進めることができる、と語った。紙容器については、より環境負荷の少ない包装方法として、デポジット制度の適用を免れる。この結果は、昨年発表された連邦環境保護庁の環境負荷に係る研究に沿うものである。【ドイツ連邦環境省】

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