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環境ニュース[海外]

温室効果ガス排出取引制度に合意

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2003.07.18 【情報源】EU/2003.07.02 発表

 欧州議会は、7月2日、排出取引制度の妥協案を支持することを決定した。EUのスキームは、2005年以降、拡大EUの全加盟国に適用され、世界初の多国間排出取引制度となる。2010年には、EUのCO2排出量の約46%が、この制度に基づいて取引されると見積もられている。また、指令には、京都議定書を批准している他の国の排出取引制度とEUの制度とをリンクさせるための条項も盛り込まれている。
 今回の妥協案による主な変更点は以下のとおり。
●割当の配分方法:第1期においてもオークションが実施できるよう拡大された。加盟国は第1期(2005-2007)において割当量の5%まで、第2期(2008-2012)においては10%までオークションにかけられる。残りの割当量は無料で配分される。
●配分される割当の量:割当の過剰配分を防ぐための安全策が加えられた。企業に第1期の割当量を提案する際、加盟国は京都議定書の目標の達成途上にあることを証明しなければならない。
京都メカニズム(JI・CDM)からのクレジット:温室効果ガス削減は国内活動によって達成することが重要であり、これに加えてEU外での排出削減によるクレジットを用いることが強調された。
●他の部門への拡大:2004年及び2006年に他部門(化学、アルミ製造、輸送部門など)を制度の対象に含めることが可能か、欧州委員会は調査を行う。
 指令については、閣僚理事会が次回の会合で討議なしで採択する予定で、欧州議会議長及び閣僚理事会議長が署名した時点で発効する。欧州委員会は、今後、京都メカニズムと排出取引スキームをリンクさせる指令を提案する予定である。
【欧州委員会環境総局】

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