一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[海外]

世界資源研究所、2024年の森林消失面積は過去最大で熱帯では毎分サッカー場18面分と報告

地球環境 森林の減少】 【掲載日】2025.06.04 【情報源】研究機関/2025.05.20 発表

世界資源研究所(WRI)の森林監視プラットフォーム「グローバル・フォレスト・ウォッチ」によると、2024年は、大規模火災の増加によって世界の森林減少が急激に進み、失われた森林面積は過去最高を記録した。
火災に伴う温室効果ガス(GHG)排出量は2023年の世界の全航空機による排出量の4倍以上である。

熱帯原生林だけでも、消失面積は前年比80%増の670万ヘクタール(注1)にのぼる。
熱帯原生林消失の原因として、今回初めて火災が農業を抜きトップとなった(消失原因の約半分、ほとんどが人為的)。
消失面積が最も大きかったのはブラジル、次いでボリビアである。
東南アジアなどで消失率が低下した国があるものの、世界全体では憂慮すべき傾向にあるという。

WRIは、2030年までの森林減少ゼロ目標(注2)を達成するには、直ちに森林の消失率を毎年20%ずつ低下させていかねばならないと指摘し、防火策の強化や森林を破壊しない農産物のサプライチェーン構築、貿易規制の執行強化、森林保護のための資金拡充(特に先住民主導の取組に対して)などの多方面にわたる対策が必要だと報告した。

(注1)パナマの面積に相当する。サッカー場18面分が毎分失われた計算だという。
(注2)2030年までに森林減少を食い止め、さらに状況を好転させるとの目標。140ヶ国以上の首脳が署名した「グラスゴー・リーダーズ宣言」(2021年)に盛り込まれている。現状は、原生林面積の上位20ヶ国のうち17ヶ国で、署名当時よりも森林消失面積が増えているという。

世界資源研究所

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース