一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連環境計画、廃棄物ゼロや循環型経済に向けた取組が急務と報告
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2024.03.14 【情報源】国連/2024.02.28 発表
国連環境計画(UNEP)は、報告書「世界の廃棄物管理の展望2024」を公表し、廃棄物ゼロや循環型経済に向けた取組が急務だと指摘した。報告書によると、家庭ごみなどの一般廃棄物は世界で毎年20億トン以上発生している。廃棄物の増加量が最も大きいのは野外投棄や野外焼却に大きく依存している地域で、急速に汚染が進むとみられる。2023年に23億トンであった一般廃棄物の発生量は、2050年までに38億トンに増加すると予測されている。
2020年の世界の廃棄物管理コストは推定2,520億ドルだが、不適切な廃棄物処理による汚染や健康悪化、気候変動に伴う経費を加味すると、リサイクル利益を差し引いても同コストは3,610億ドルになる。早急に対策を講じなければ、世界の廃棄物管理コストは2050年までに実質6,403億ドルに膨れあがる可能性がある。発生防止や管理を通じて廃棄物を抑制することで2050年までに同コストを年間2,702億ドルに抑えられ、循環型経済に移行すれば年間1,085億ドルの純利益も見込めるという。
【国連環境計画】