一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会、繊維製品の拡大生産者責任を導入することを提案
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2023.07.20 【情報源】EU/2023.07.05 発表
欧州委員会は、全EU加盟国で繊維製品に関し拡大生産者責任(EPR)を導入することを提案した。繊維製品廃棄物の管理費用を生産者が負担することとし、繊維製品の循環性向上を動機付ける。生産者の負担額は繊維製品の環境パフォーマンスに基づき調整される(エコ調整)。使用済み繊維製品はまずリユースできるものを選別し、リユースできないものは廃棄よりリサイクルを優先する。現行法でEU加盟国には2025年以降に繊維製品を分別収集することが求められており、同案はこの実施を促進する。繊維製品再利用事業の市場拡大やリサイクルしやすい繊維製品の研究開発にもつながる。また、同案は廃棄物とリユース可能な繊維製品の定義を明確にすることで、繊維廃棄物をリユース可能と見せかけて管理能力の乏しい国に違法輸出する問題にも対処する。
EU全体で年1,260万トンの繊維廃棄物が発生しており、使用後の繊維廃棄物のうちリユース又はリサイクル目的で分別収集されるのは22%に留まる。
【欧州委員会】