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環境ニュース[海外]

CO2回収・貯蔵技術のための研究センターを開設

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2003.03.12 【情報源】カナダ/2003.03.03 発表

 カナダの環境省は3月3日、サスカチュアン州のレジーナ大学において、「国際CO2回収研究センター(International Test Centre for Carbon Dioxide Capture: ITC)」の開設を発表した。また併せて、同州ワィバーン市での国際エネルギー機関(IEA)によるCO2モニタリングプロジェクトに対し、500万カナダドル(約4億円)の支援を行うことを明らかにした。
 一連の事業は、CO2回収・貯蔵技術の可能性を実証する重要なステップとなる。ITCの設立は、世界中の知見を集積し、CO2の回収に関して、経済的に成り立つ技術の開発を目指すもの。レジーナ大学構内のパイロット・プラントで技術開発を行い、Boundary Damの石炭火力発電所において産業面の実証実験を行う予定である。Boundary Damの実験は、実験室と異なり、天候や発電システムへの負荷といった環境要因にも左右されるため、有効な成果を得られることが期待されている。
 IEAのプロジェクトは、カナダ、アメリカ、ヨーロッパの19の研究機関と7つの産業機関を含む多面的かつ大規模なもの。CO2石油復元技術などの革新的な技術が扱われ、車320万台分の1年間の排出量に相当する1400万トンのCO2が貯蔵される予定。今回のカナダ政府の支援は、既に行われている100万カナダドル(約8000万円)への追加措置となる。
 グッダール公共事業大臣は、オーウェン内務大臣などを代表して、ITCセンターの開設を公式に宣言し、IEAプロジェクトへの支援を発表した。その席で、「(CO2回収・貯蔵プロジェクトに関する)先端技術の開発は、気候変動対策への“メイド・イン・カナダ”アプローチの鍵を握る」と述べ、カナダの率先的な取組みを強調した。【カナダ連邦天然資源省、カナダ連邦環境省】

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