一般財団法人環境イノベーション情報機構
ボン条約、淡水生・陸生動物と鳥類へのプラスチック汚染被害が深刻と報告
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2021.09.21 【情報源】国際機関/2021.08.31 発表
ボン条約(移動性野生動物種の保全に関する条約、CMS)は、報告書「アジア・太平洋地域の移動性の淡水生・陸生動物及び鳥類へのプラスチック汚染の影響」を発表した。プラスチック汚染に関する研究は海洋生態系に集中しており、アジア・太平洋地域における淡水域・陸域生態系への影響を明らかにする初の報告書である。廃棄漁具、海運業起源ごみ、凧糸などの絡まり、誤飲による淡水生・陸生動物及び鳥類の死亡の増加が深刻で、食物連鎖への影響や定住性の種の被害も懸念される。報告書では、絡まりで溺死の脅威にさらされるガンジスカワイルカとイラワジイルカ、ごみ捨て場をあさりプラスチックを誤飲するアジアゾウ、営巣の素材となった釣り糸などに絡まるクロツラヘラサギとミサゴのひな、親鳥が吐き戻したプラスチックごみを食べるクロアシアホウドリ、コアホウドリのひななどの例が示されている。報告書は、プラスチックごみ対策の強化をはじめ、移動性動物種の保護政策にプラスチック汚染削減を入れること、調査研究の強化、啓発活動などを提言している。【ボン条約】