一般財団法人環境イノベーション情報機構
バマコ条約第3回締約国会議、アフリカ大陸が有害廃棄物の安価な輸送先になっている状況改善に合意
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2020.03.04 【情報源】国連/2020.02.14 発表
有害廃棄物のアフリカへの輸入禁止及びアフリカ内における有害廃棄物の越境移動の規制に関するバマコ条約第3回締約国会議は、アフリカ諸国が望まざる有害廃棄物を受け入れている現状を変革し、アフリカ大陸内で発生した化学物質と廃棄物についても適切な管理を推進することに合意した。第1回及び第2回締約国会議の採択事項の具体的実施、資金援助の強化、関連するバーゼル条約、ロッテルダム条約、ストックホルム条約との相乗効果を高めることにも合意し、有害物質の更新版リストを承認して締約国に条約実施計画策定で用いることを奨励した。前議長国コートジボワールから今後2年間の次期議長国コンゴに引き継ぎが行われ、条約未批准のアフリカ諸国に批准を呼びかけた。先進国で廃棄物の収集、処理、廃棄基準が厳格化されたことで、低コストで廃棄できるアフリカ諸国への廃棄物の違法取引や輸出が起きている。化学物質の生産拠点が先進国から途上国に移され、アフリカ諸国でも化学物質への暴露リスクが高まっている。バマコ条約は、アフリカ大陸における有害廃棄物の輸入を禁止し、アフリカ諸国間での越境移動を規制するため1991年に採択され、1998年に発効した。現在アフリカ54か国中29か国が批准している。バーゼル条約とは異なり、放射性物質など特定物質に関する例外を設けず、あらゆる有害廃棄物の輸入を禁止することを目的としている。【国連環境計画】