一般財団法人環境イノベーション情報機構
EU 欧州における食糧廃棄削減に向けた行動を開始
【ごみ・リサイクル その他(ごみ・リサイクル)】 【掲載日】2013.10.30 【情報源】EU/2013.10.16 発表
欧州委員会は、10月16日の世界食糧デーに際し、欧州における食糧廃棄の削減を求める声明を公表した。国連食糧農業機関(FAO)によると、毎年、世界中で全食糧の3分の1に相当する13億トンの食糧が破棄されており、そのうち約9000万トンが欧州内で破棄されている。この数字には、農業や漁業における廃棄物は含まれていない。食糧破棄は、全ての食物連鎖の過程で起こっており、その要因は多様であり部門ごとに異なるが、例えば家庭では意識の欠如や賞味期限と最低消費期限の混同、飲食店では一品の大きさや来客数予想の困難、小売業では非効率な在庫管理、農業・加工業では過剰生産や製造・包装過程での破損が挙げられている。ヨーロッパ資源効率ロードマップでは、食糧部門における資源効率の改善を重要な対策のひとつとして設定しており、EUにおける食糧廃棄物を2020年までに半減化するために、全食物連鎖の過程における破棄制限の最善の手法の評価の実施が告知されている。欧州委員会は、現在、ステークホルダーや専門家、加盟国と共同で、食糧確保の安全を損なうことなく食糧破棄を止める手法について評価しており、ワーキンググループ「食糧廃棄物」において、食糧廃棄物削減に向けた優れた実践例の開発や対策における障害物やオプションの評価を行っている。また、欧州委員会は、食糧破棄に関するビデオクリップの作成や食糧破棄回避のためのアドバイスの提供など情報キャンペーンを開始している。【欧州委員会環境総局】