一般財団法人環境イノベーション情報機構
UNEP 世界で最も危機的なサンゴ礁 トップ10
【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2002.02.25 【情報源】国連/2002.02.14 発表
世界で最も危機的な珊瑚礁 トップ10を認定する調査が行われ、結果が「サイエンス(2月15日号)」に公表された。この種の調査は、初めての試みである。今回ホットスポットとされた10の珊瑚礁地域は、危機に瀕する程度が強い順番に、1.フィリピン、2.ギニア諸島沿岸、3.インドネシア、スンダ列島、4.南マスカレン諸島(マダガスカル島付近)、5.南アフリカ東部、6.インド洋北部、7.日本南部、台湾、中国南部、8.ケープ・ベェルデ諸島、9.カリブ西部、10.紅海及びアデン湾 である。この10地域は世界の海の0.017%にすぎないが、世界の珊瑚礁の24%を占め、34%の固有種(restricted range species)を抱えている。これら10地域は固有種の存在と同地域に対する脅威とを考慮し、決定されている。10地域のうち8地域までが、沿岸地域においても生物多様性のホットスポットとされている地域である。
Tim Werner氏(同報告書の共著者)は、「陸地での生物多様性への脅威は、同時に珊瑚礁への脅威ともなっている」と指摘。珊瑚礁の58%は人間活動によって脅かされているという。また、報告書は、世界の珊瑚礁の4分の1がすでに破壊されるか、温暖化により著しくその質を下げていると指摘している。【UNEP】