一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ 2008年はダイオキシンの排出量が減少
【健康・化学物質 ダイオキシン】 【掲載日】2009.12.18 【情報源】アメリカ/2009.12.08 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、2008年の有害物質排出インベントリー(TRI)のデータを公表した。TRIは、全米2万1000カ所の工場や施設から排出される、650種類の化学物質に関する情報を集めたデータベース。2008年のデータにより、環境中に排出される有害物質の量は、2007年から6%減少したことが明らかになった。大気中への排出は14%減少したものの、水域への排出は3%増加した(一部の施設から石炭灰が流出したことが原因の一つとされる)。
一方、水銀、鉛、ダイオキシンなど、残留性・生物蓄積性・毒性を有する物質(PBT)については、排出量が減少していることも分かった。水銀の排出量は11%、ダイオキシンの排出量は77%、鉛の排出量は2%減少した。一方で、PCB類については、処理施設に引き渡された量が増えたため、排出量が121%増加した。
なお、前年より、TRIの報告を行う施設の数が5%ほど減少し、EPAでは、景気悪化のためではないかとしているが、その原因について詳しい調査を実施する予定だという。【EPA】