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環境ニュース[海外]

EU 廃棄物法令の実施状況を公表

ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2009.12.01 【情報源】EU/2009.11.20 発表

 欧州委員会は、多くのEU加盟国で、EUの廃棄物法令の実施と執行が不十分であることを示す2つの報告書を採択した。
 報告書によれば、特に、廃棄物枠組み指令、埋め立て指令、廃棄物移動規則について実施及び執行が不十分で、廃棄物処理インフラが十分整備されていない、分別回収が行われていないというケースが多い。また、使用済み電機・電子機器、自動車、容器包装については、リユースリサイクル、リカバリーが進んでおらず、違法な廃棄物輸出事件の多くを占めている。報告書は、EU法に定められた廃棄物管理の基準を満たすため、加盟国の努力が必要だとしている。
 中でも、2004年以降にEUに加盟した国々では、廃棄物処理について埋め立てに頼り、適切な廃棄物処理インフラがなく、分別・リサイクルをする社会慣習がないといったことから問題が深刻化している。旧来のEU加盟国においても、廃棄物処理のルールを守らない、生分解性ゴミの埋め立てからの回避が不十分といった問題が依然として存在する。
 一方で、過去10年で容器包装廃棄物リサイクル及びリカバリー率は向上し、、廃タイヤのリカバリー率も95%に達した。これにより、温室効果ガスの排出抑制、資源の節約、埋立地における火災の危険性の減少といった効果が得られている。EUの廃棄物法令が執行された場合には、温室効果ガスの排出量を30%抑制できるという。
 今後もEUは、加盟国に廃棄物法令の適切な実施及び執行(欧州裁判所が扱う環境法違反事件の20%が廃棄物法関連)を求め、これを支援するための欧州廃棄物管理庁の設立の実現可能性について調査を進めるとしている。【欧州委員会環境総局】

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