一般財団法人環境イノベーション情報機構
欧州委員会 包装・包装廃棄物指令の改正を提案 リサイクル目標を大幅に引き上げ
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2001.12.18 【情報源】EU/2001.12.07 発表
欧州委員会は「包装及び包装廃棄物に関する指令(94/62/EC)」の改正案を提案した。この指令はリカバリー及びリサイクル目標を設定することで、包装や包装廃棄物が環境に与える影響を回避し、最小限にすることを目指している。今回の改正により、2006年までのリサイクル目標が設定された。これは、現行指令の2001年の目標よりも格段に引き上げられた。材質によってコスト・ベネフィットの面で違いがあるため、提案ではプラスティック、金属、紙類、ガラスに、それぞれ個別の目標が置かれている。
2006年までの新しい目標値(カッコ内は2001年までの目標値)
総リカバリー 60‐75%(50‐65%)
総リサイクル 55‐70%(25‐45%)
材質別
ガラス 60%(15%)
紙類(紙、ダンボール) 55%(15%)
金属 50%(15%)
プラスティック 20%(15%)
*プラスチックについては、メカニカル・リサイクル、ケミカル・リサイクルのみ
溶解、メタノール化などの原材料リサイクルについては、「プラスチック」のリサイクル目標には含めないが、「総リサイクル目標」に含めることは可能。
なお、今回設定された目標を達成するために、包装廃棄物をリサイクルにまわすのに必要なコストは7億ユーロ(約770億円)と推定されているが、包装廃棄物にかかる環境コストを節約できる分 3億5000ユーロ(約385億円)も考慮に入れれば、廃棄物処理コスト 8億ユーロ(約880億円)よりも低いとされる。【欧州委員会】